LibreOfficeの操作性と互換性のお話

OfficeソフトのひとつにLibreOfiiceがある。Microsoft OfficeはWindowsのみだが、LibreOfficeはWindows以外にLinux、MacOSにも提供されており、何かとMicrosoft Officeと比較されることが多い。よく挙げられるのが、操作性と互換性である。

操作性についてはUIが異なるために、Microsoft Officeに慣れたユーザーは使いにくいということになっているが、実際はそうではない。別段凝ったUIではなく、数時間使用すれば慣れるレベルである。どうしても嫌だというのであればしかたないが、UIは[表示(V)]から[ユーザーインタフェース(I)…]を選択し、[タブ]を選択することで、Microsoft OfficeにちかいUIにすることができるので、こちらを使うのも手だろう。

ユーザーインタフェース選択ダイアログ

互換性については、制限があると言ってよい。報告書や論文などの一般的な文書については、それほど大きな問題はない。表組みにおいては、レイアウトが崩れることはないが、高さが若干狭くなったり、広がったりするケースがある。一番影響が出るのは、パンフレットやチラシといったレイアウトが強く出る文書だ。Wordで作成したものをWriterで読み込むとレイアウトが崩れるため、修正が必要になってくる。このようなケースでの使用を控えればよい。PowerPointで作成した文書もImpressで読み込むと、Wordほどではないが、レイアウトに多少の問題が出る。

LibreOfficeで作成した文書をMicrosoft Officeで読み込む場合は、一般文書に限って使用すれば問題ないと思われる。また、Windows限定だが、持ち運びできるLibreOffice Portableというのもあるので利用してみるのもよい。

余談だが、LibreOfficeをビジネス現場で使用してはいけないということを見かけることがあるが、企業でも導入しているところがあり、Microsoft Officeとの併用で運用している企業もあるので、必ずしもだめだということではない。コスト面だけで導入したものの、結局、Microsoft Officeに戻した自治体があったが、これはよく検討しないで失敗した事例だろう。

LibreOfficeを導入する場合は、無料という面だけでは失敗するので、メリット、デメリット、運用といった点でよく検討する必要がある。