TypeScriptが行く

TypeScriptの本を買った。昼前に注文して、夕方には届くという恐るべしAmazonである。この本に書かれていることは、TypeScriptのみであり、JavaScriptの知識を前提としていない。良本である。

TypeScriptを学習するには、JavaScriptの知識がなんたらと言われるが、個人的には、そうではなく。どちらかを学習すれば十分である。TypeScriptで書かれたコードをトランスコンパイルすれば、JavaScriptのコードに変換される。このことを考えれば、JavaScriptを考えなくてもTypeScriptでコードを書けばよい。このとき、注意したいのは、まあ、やる人はいないはずだが、実行してみてバグがあるからと言って、JavaScriptのコードをいじってしまうことだ。これをやってしまうと、TypeScriptとのコードにおいて整合性がとれなくなってしまう。

さて、本書の対応は、WindowsとMacである。Linuxには対応していない。ただ、誤解ないように言っておくが、対応していないのは、コーディング環境のみである。内容もWindowsなのだが、Linuxでも全く関係なく、読み進めることができる。コーディング環境に必要なのは、Visual Studio CodeとNode.js、TypeScriptだけである。

内容は、過不足なく平易な文章で書かれており、変数名の書き方まで紹介するなど丁寧な説明である。難しい専門用語が乱立していないので、読みやすいと言える(専門用語には、まとめの中に簡単な説明がつく)。範囲としては、基本構文から関数、クラス。モジュールまで解説されているので、プログラミングの初心者であり、はじめてTypeScriptを学ぶユーザーにとって、基礎を学習するには十分すぎるほどの内容となっている。なので、本書で学習したあとは、別の本でステップアップを図るとよいだろう。

また、本書のChapterの最後には、練習問題が掲載されているので、かならずやってみて、そのChapterで学習したことをアウトプットしておきたい。巻末には解答も掲載されているので、どうしてもわからなければ参考にするのもよい。

もし、本書を学習したあとで、何かを作りたいと考えるのであれば、Webサイトを制作し、お問い合わせページから、お問い合わせ内容を指定したメールアドレスへ送信するコードを書いてみることである。これだけでも、いろいろと調べてコードを書いていかなければならない。たったこれだけでも、最初は苦労するだろう。だが、これは最初の一歩なのである。本書を学んだからと言って、Webアプリを作れるわけではない。なにごとも、順番があるのである。

補足
Linux MintにおけるNode.jsとTypeScriptの導入するには、以下の手順で導入することができる。

sudo apt install nodejs npm -y
sudo npm install -g n
sudo n latest
sudo apt purge nodejs npm --autoremove -y
exec $SHELL -l
sudo npm install -g typescript

最後に、この本はおすすめできるのだろうか。

おすすめしない!

自分で本屋で確かめてから買え!といいたい。僕がいくらわかりやすいといっても、あなたにとってわかりやすいとは限らないからだ。