才能は知識と経験の積み重ねである
持って生まれた才能というものがある。いわゆる天賦の才というやつである。世の中にはどうしてか、天賦の才と比べてしまう方が多い。そして必ず言う言葉がある。
「才能がないから」
そうやってやればできることを諦めてしまうのである。もったいないことではある。だがこうも言うだろう。
「人それぞれ、できることと、できないことがある」
そうだ。否定はしない。だが、よく考えてみてほしい。それは本当にできないことなのだろうか。もちろん、ひとそれぞれ、いろいろな事情があるだろう。今できないことを理由にやらないのではなく、すぐにはできないが、何年後にはやるという目標を持つことが大切なのである。結果を短期間で求めることは、かならずしも良い結果を生むとは限らない。「急がば回れ」ということわざもある。
才能の話に戻そう。タイトルとおり知識と経験の積み重ねなのである。天賦の才を持つ人は、ほんの数えるほどでしかない。そういった人たちと自分を較べるのは、はっきりいえば愚かなことである。数多くの人は、時間をかけて経験と知識を積み重ねていっているのである。絵がうまくなりたければ、すぐに絵を書き始めることだ。ただ、絵を書くのではなく、デッサンから始める。そうやって漫画家なりイラストレータ、画家をめざせばいい。誰でも最初は絵が下手なのである。
うちはお金がないので、パソコンを買うことができないのでプログラミングの勉強できません。家庭事情に問題があるケースだ。だが、本当にできないのかというとそうでもない。プログラミングの勉強するのにパソコンは必要だろうか。ほとんどの人はあたりまえだというだろう。パソコンなんて、コードを打ち込むだけにあるものだし、実行して結果を単に確かめるだけのものなのだ。基礎的な学習はパソコンなしでできるのである。
ノートとペン、そして学習するための本を図書館で借りてこよう。構文はしっかりと頭に叩き込もう。練習課題はノートにコードを書いていく。コードの他にフローチャートも一緒に書いていくといい。処理の流れとプログラム全体の構造を掴むことができる。こうやってしっかりとやれば、驚くほどバグの少ないコードを書くことができるのである。
一見するとバカバカしいと思うかもしれないが、なまじ、眼の前にパソコンがあるから、いきなりコードを書いて、あれこれやらかしてしまうのである。書いたコードの実行は、学校のパソコンを使う。放課後に担当の先生にお願いするか説得して30分でも使わせてもらえればいい。とにかく利用できるものは利用するということだ。こういった努力もせずに、ただ嘆いているようでは甘えとしか言いようがない。大人であれば働いてお金を稼げとだけいっておく。
こういった努力も知識や経験を得ることができる。そして頭の中の引き出しに蓄積されていく。基礎となる知識や経験を得ることなく、応用なんて無理なのである。
頭の中の引き出しの中が空っぽなくせにできませんなんて言わないでくれ。