コードを書くのは辛いときたもんだ

最初は楽しかったコードを書くという行為は、次第に苦痛となってくる。こればかりはどうしようもない。40年間コードを書いていますけど楽しいですよというのであれば、それはウソであるといいたい。第一、毎日が楽しいなんてあるわけがないのである。

勉強しているうちは楽しいと思える。できなかったことができる楽しさ、新しいことを覚えていく楽しさ。そういった楽しさがある。だが、ひとたび仕事になると、楽しさは苦痛に変わってくる。もちろん急に変わるわけではなく。体を徐々に蝕んでいくウィルスのように、非常にゆっくりと、そして確実に苦痛がくるのである。

プログラマーで心が健康な人はいるのだろうか。仕事は人間関係を良好に保つことが大切である。いくら技術が進歩しようと、こればかりは変わらない。そして、職場には必ず自分と合わないやつがいる。一見すると素晴らしい職場ですと言っても、人間の本心はわからないものだから表面だけを見ていると、意外と足元をすくわれたりするのである。こういった要因もコードを書くのが辛くなる。

趣味でコードを書くのは楽しいかもしれない。コードをかけるようになれば、将来的に安定するかといえばしない。誰がそんなことをいったのか。まあ、これはどの仕事でもそうである。もし、コードを楽しく書きたいならば、趣味の範囲にとどめておくのが無難である。仕事すれば納期に迫られることになるからである。納期は絶対守らなければならない。できてませんから納期の延長してくさいと言うことはプロとして失格である。

コードを書く辛さはこれだけではない。自分でコードを書いておきながらバグを避けられないということがある。普通に考えればおかしいよねということになるが、事実である。エラーメッセージが表示されるような簡単に見つけるようなバグであればいいが、中にはエラーメッセージが表示されないバグがある。そうなると、辛いのである。どこに原因があるのか突き止めなければならない。コードはわかりやすく、読みやすく、美しく書こうなんてクソ喰らえである。それをやったらバグが出ませんなどということはない。さらにコードは音楽でも聞いて楽しく書こうなんてやめたほうがいい、そんな状態が一番危ないのだ。

まあ、何をやってもコードを書くのは辛いのである。