認証、認証、また認証
Manjaro Linuxは、よいディストリビューションのひとつである。Arch派生であるが、とっつきにくさはなく簡易で使いやすいといえる。強力なpamac(ソフトウェアの追加と削除)のおかげで日本語入力環境だけでなく、ソフトウェアやプログラミング言語といったパッケージまですべてGUIで追加と削除がおこなえるのも特徴のひとつである。実際にタッチすればDistorowatchで人気があるのも理解できる。
インストールしたパッケージによっては設定ファイルをいじるためにターミナルを使うこともある。しかし、それは少数である。また、通常はパッケージを削除したり追加したりすると、それぞれ認証が必要になる。しかし、pamacは1回で済む。削除するパッケージ、追加するパッケージにそれぞれチェックを入れておき、最後に適用したときに認証すればいいのである。
実際にManjaro LinuxをFullからMinimalに変えて再インストールしたときに、必要なパッケージにすべてチェックをいれ、最後に認証を行ってインストールしている。これはSynapticと同じやり方だ。認証をインストールとアンインストールするたびに、いちいちするのは面倒でしかない。
かといってrootでログインするという怖いことをするつもりもない。root権限のまま、あれこれいじるのはミスしたときに取り返しがつかない。「オレはミスしないよ」という奴は信じられない。こういう奴がミスすると、他の責任にしてしまう。WindowsがどうしてVirusに狙われやすいのか、シェアの大きさもあるが、理由のひとつに管理者権限が簡単にできてしまうからである。
なにせボタンひとつでできちゃうからねぇ。危なくてしょうがない。
さて、Manjaro Linuxのパッケージ管理は公式リポジトリのほかにAURというのがある。AURとはArch User Repositoryのことである。簡単にいえばUbuntuのPPAに似ているといってよい。これはユーザーがパッケージを投稿できる仕組みのことである。PPAは基本的にターミナルからコマンドで入力する必要があるが、AURにはそれがない。すべてGUIで行える。
AURは公式ではないが、公式と同じように場所が提供されているという半公式的なことになっている。pamacでは設定で有効にすることができ、AURに登録されたパッケージをユーザは使用できるようになっている。パッケージ数も半端ではなく「何でもインストールできそう」という感じである。
他のディストリビューションのユーザーがpamacを使い始めてみると、その便利さに驚くこはずである。便利なことは正義なのである。欠点といえば抜け出すことができないことくらいである。
「うわ、また認証かよ」
認証、認証、また認証。そういったことから抜け出したいものである。